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Channel: 関東化石採集の旅
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吉田貝層の化石【Chlamys otukae】

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皆様、こんばんは。
関東地方は梅雨が明けて、いよいよ本格的な猛暑がやってきました!
猛暑の中で化石採集やビーチコーミングをするときは、くれぐれも熱中症には御用心です!

さて、今夜で吉田貝層の化石は一時休載です。最後の化石は前回に掲載した『ミヤトコニシキ』と同程度の産出頻度の『Chlamys属』です。



【右殻】

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イタヤガイ科
和名:オオツカカミオニシキ
学名:Chlamys otukae(Masuda and Sawada,1961)
殻長:39.43mm
殻高:41.40mm
産地:栃木県那須郡那珂川町吉田
産出層:荒川層群 大金層
時代:新生代 新第三紀 中新世中期
特徴:殻はやや小型の縦に長い扇形。膨らみはやや弱い。右殻は21~23本の方形の放射肋によって刻まれる。放射肋は浅い溝によって二分される。肋間は狭く、成長輪によって刻まれ布目状を呈する。
化石で採集されている場所が意外と多く、北海道渡島半島(今金層)・青森県(田野沢層)・宮城県(生戸層)・石川県(七尾層)と東日本においては広範囲に生息をしていた模様である。





【『ミヤトコニシキ』と『オオツカカミオニシキ』を比較】

イメージ 3

右側:オオツカカミオニシキ
左側:ミヤトコニシキ
※大きさがほぼ同程度のため、放射肋の形状を良く観察しないと判別が不可能です。
採集後のクリーニングが決め手になりますね!




【『オオツカカミオニシキ』の放射肋拡大画像】

イメージ 4

【『ミヤトコニシキ』の放射肋拡大画像】

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※『ミヤトコニシキ』も『オオツカカミオニシキ』も放射肋の本数は、ほぼ同数なのですが『ミヤトコニシキ』の方が放射肋の分岐数が多いため、パッと見で『ミヤトコニシキ』は放射肋が細かく見えます。



次回は、6月に採集した『飯岡層の化石』を掲載します!
お楽しみに!(´▽`)ノ

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